所沢で究極の透明性を目指したトリミング

2020/07/24 ブログ
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直向きに犬とお客様と向き合いやり続けて

あっという間に

もう少しで開業から一年が経とうとしている中

地域の優良トリミングサロンを

是非掲載させてください

とのオファーを受けて

先日、取材を受けました(^ ^)


※ここからは取材してくださったShuzapさんの書いた記事になります。

 

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新所沢「SALTY DOG」が提唱する「犬と人がよりよく生きるためのサロン」

 

「トリミングサロンといえば犬の美容室のようなもの、伸びた毛を可愛くカットする為に連れて行くところ」という認識の飼い主は多いのではないだろうか。そんな中、新所沢にある「SALTY DOG」は単なるカットサロンではなく「犬と人がよりよく生きるために連れてくるお店」を掲げている。鍵を握るのは同店が取り組む「究極の透明性の実現」と「オーダーメイドのサービス」だ。どのような思いで運営しているのか、オーナーの塩田要氏に取材を行った。

 

 

「犬とよりよく生きるため」の手助けをするサロン

 

 

トリミングサロンは飼い主以外に定期的にかつ近くで密接に犬と関わることができる数少ない存在だ。「飼い主に近い目線で専門的なアドバイスができるトリミングサロンが、人と犬の生活に果たす役割は大きい」と塩田氏は語る。

 

犬が生涯を通して元気に幸せに過ごすためには、日常の大部分を占める普段の家庭生活のクオリティを高める必要がある。体が悪くなってから連れて行く動物病院で行えるのはあくまでその時だけの対症療法だ。毎日を健康的に楽しく過ごすためには、普段の生活をどのように過ごすかが重要なのは犬も人間でも同じといえる。

 

しかし、犬は人間と違って自分で日常の健康管理を行うことは不可能。飼い主も正しい専門的な知識が十分とは言えないケースがほとんどだろう。そこで価値を発揮するのがトリマーという存在だ。犬と徹底的にふれあい観察することで犬の状態を把握でき、飼い主が犬にどのようにアプローチをしたら良いか専門家の視点からアドバイスをできる。

 

これは何も健康に限ったことではなく、行動やしつけに関することでも同様に助言ができる。トリミングサロンの本分である肌や毛のお手入れに関することは言わずもがなだ。

 

「トリミングという入り口から、人と犬の生活をより良いものにしたい」塩田氏はSALTY DOGの志をそう語った。

 

 

犬の様子も施術の過程も全てをさらけ出す究極の透明性

 

 

SALTY DOGは2つの個性的な取り組みを行っているサロンだ。「施術中のインスタライブ中継」と「施術後の詳細な電子カルテの提供」この2つによって究極の透明性を飼い主に提供し、それが犬と人がよりよく生きることにつながるという。

 

インスタライブのプライベート配信機能を活用した動画中継は、愛犬が施術を受けている光景を中継で見ることができ、のちほど見返すことも可能だ。トリマーが安心できる扱いをしているかをリアルタイムで見ることができる上に、見返すことで自宅での手入れの参考にもなる。しかし、技術力で飯を食べているトリマーとして、施術の全てをさらけ出すことに抵抗はなかったのだろうか。

 

「インスタライブ中継は犬と人の生活がより良くなる一環としての取り組みです。中継することで飼い主様に普段のお手入れのやり方を知ってもらったり、行動に関する悩み解決の糸口が見つかったりする可能性がある。施術の実態を隠すことより、さらけ出した方が犬と飼い主様の利益につながるのは明らかです」

 

たとえ、問題行動があるような犬であっても、第三者であるトリマーがプロとして関わるところを見せることで飼い主の助けになるはずだとも塩田氏は付け加えた。この姿勢で向き合っているサロンであれば、しばしば耳にするトリマーによる虐待とも無縁だろう。

 

犬と人がより良い生活を送るために、プロが接する時間を透明化して見せる。それがSALTY DOGのインスタライブ中継だ。

 

もう一つの取り組みである詳細な電子カルテの提供は、愛犬の経過をデータ化し有事の際に動物病院に正確に情報を伝達するのに有効だ。

 

塩田氏は「飼い主様が愛犬の状況を正確に獣医師に伝えられないケースを多く聞いてきた」という。SALTY DOGの電子カルテはプロの医療行為に足るレベルで情報を整理してあり、その細かさは動物病院のカルテと比べても遜色ない。さらに定期的に通う場所であるトリミングサロンの特性を生かし、これまでの状態の経過もデータ化して整理している。愛犬のデータはSALTY DOGに全て残っているといっても過言ではない。

 

このような詳細な電子カルテを作るにあたっては、項目だけがやたら多ければいいというものではない。犬と深く向き合い状態を正確に把握しようという姿勢、飼い主から細かくヒアリングをする姿勢が必要不可欠だ。これはひとえに塩田氏の「人と犬の生活をより良いものにしたい」思いがあるからこそ実現できているサービスといえるだろう。

 

 

「オーダーメイドのサービス」で犬を幸せに

 

究極の透明性に加えて鍵となるのが「オーダーメイドのサービス」だ。SALTY DOGでは1日3件の予約に限定し、かつ預かりから迎えまで犬とトリマーが1対1で触れ合うことを徹底している。飼い主にとっては愛犬のためだけに空間と時間を確保できるプライベートサロンは安心感が高いはずだ。

 

「愛犬家と専門家のはざまを行ったり来たりできるのが私の強み」と塩田氏はいう。犬と1対1になると一緒に床を転げ回って遊んでいるただの愛犬家であり犬バカ。飼い主と話すときは専門家としての意見や助言を行う。どちらの立場にも徹底的に向きあうためにプライベートサロンというスタイルは欠かせないのだろう。

 

「寄り添うだけではダメだと思う。徹底的に向き合うことで犬と人の生活がきっと良くなる」その思いでSALTY DOGが掲げているのが「オーダーメイドのサービス」というわけだ。

 

 

SALTY DOGのようなお店を増やすことが夢

 

SALTY DOGのメニューを見たときにインパクトがあるのがその価格設定だ。トリミングの最低価格が14,000円〜となっており、これは一般的な相場の二倍程度に相当する。塩田氏がこの価格で開業をすることを周囲に伝えた当初は、反対意見ばかりだったという。

 

「だからこそ強い可能性を感じた。犬と飼い主様の気持ちを守り向き合う為に必要な最低賃金を実現するのがこの価格帯だと思っていますし、向き合う姿勢を体感してくださった方は絶対その価値をご自身で見出してくれると信じていました。信じて始めたから、信じてくれる人が集まってくれた、そしてその人達を守る盾にこの価格がなってくれるとオープン前から思っていました」

 

開業から一年近くを迎え、その思いは多くの飼い主に浸透しているといえるだろう。高い価格帯にもかかわらず他店からの乗り換えでSALTY DOGを選んでくれる、リピーターとして通い続けてくれる飼い主がいること自体が、塩田氏にとって大きな喜びだという。SALTY DOGが提唱している「人と犬がよりよく生きる」というビジョンに共感してくれる嬉しさを感じているようだ。

 

今後の塩田氏の夢はSALTY DOGのようなスタイルで運営するお店が増えることだという。トリミング業界の現状は低価格・大量受注のビジネスモデルが蔓延している。現場は常に人手不足で忙しく、クオリティの追求どころか若手の育成もろくにできない状態。このビジネスモデルが続く限り、若手は疲弊して業界から離れてしまい、犬もモノのように扱われ幸せにならないのは確かだ。

 

塩田氏はこのビジネスモデルは変化しなければならない、大切な存在に真剣に向き合うサービスには適切な対価を払うのが当たり前になるべきだという。確かに犬が人間と同じ家族として生きるのであれば、本来コストはもっとかかるはずだ。業界全体がSALTY DOGと同じ価格帯でサービスを提供するようになれば犬を飼うコストが上がり、安直な考えで犬を購入する飼い主が減るのは間違いない。コロナで外出できず暇になったから犬でも飼おうか−そういった人間の浅はかさで不幸になる犬を生み出さないことにもつながるだろう。

愛犬の幸せを実現するためのベストパートナーに

取材全体を通して塩田氏からは「犬を幸せにしたい」「犬は家族だ」という強い想いが伝わってきた。SALTY DOGならば愛犬の幸せを実現するためのベストパートナーとして、飼い主と共に歩むことが可能かもしれない。「犬と人がよりよく生きるためのサロン」その価値観が愛犬家たちに浸透することを願うばかりだ。